色々なサーバーを運営してみた

色々なサーバーを運営してみた

これは Fediverse Advent Calendar 2023(第一会場) の11日目の記事です。

こんにちは。もりかぷです。
相変わらず雑な文章になるかもしれませんが、最後までお付き合い頂けますと幸いです。

自己紹介

はじめての方もいらっしゃると思うので簡単に自己紹介させてください。

2022年11月にFediverseに参入したまだまだ初心者のもりかぷです。
普段はまだまだひよコードを書くソフトウェアエンジニアをしつつ、SNSなどを運営しています。

あまり文章を書くのは得意ではないため、変な構成になるかもしれませんがよろしくお願いいたします。

本題

さて、早速本題に入りたいと思います。

Fediverseとの出会い

実はMastodon自体の存在は学生時代に知っていまして、当時も建てていたりしました。ただ、その時は学生なので安定した収入が得られなかったこと、世の中に出始めたばかりなので運用の難しさ、ユーザ数が伸び悩んだこともあり約1年で閉鎖しました。

ですが、2022/11にTwitter買収の話があり、ぶっちゃけそんなに急に変わることはないだろう、と思いつつ自分の庭が欲しいぐらいの気持ちでOtadonを建てたのが始まりでした。

サーバーの選定

サーバー代がそれなりにかかる、それなりのスペックが要求される、管理にもコストがかかることは、学生時代にサーバーを建てた経験よりなるべく抑えたい、というのがあったので当初はホスティングサービス「Hostdon」を利用していました。

Hostdon - Mastodonのホスティングサービス

ただ、途中からカスタマイズしたい欲が出てきてしまい、VPSの選定を行いました。

自分なりのVPSの選定基準は

  • サーバーの物理的な所在地が日本であること
  • ネットワークの帯域がそれなりに大きいこと
  • メモリに対して費用対効果が高いこと

の3点でした。

というのもコンテンツなどを投稿する基準を日本向けにしたかったこと、画像ファイルのアップロードの際に複数ユーザが同時行っても待たされないこと、DBサーバーなどにメモリを多く割り当てることで余裕を持たせたかったことがあります。

最終的にNTTPCコミュニケーションズさんのWebARENA Indigoになりました。

WebARENA Indigo(VPS)は初期料金無料・従量課金制|VPS(仮想専用サーバー)はWebARENA Indigo
VPS(仮想専用サーバー)ならNTTPCのWebARENA Indigo。最安値月額319円(税込)~。料金は使った分だけ。リモートワークに適したWindows搭載プランは月額902円(税込)~。

技術サポートはない、となっていますがLinuxなどの管理は基本的に自分で検索するなりして解決していたので、サポートは最小限且つ性能に対して費用対効果が高いことから決め手になりました。(ちなみにサーバーに障害が発生した際1度問い合わせましたが普通に対応してくれました。)

テーマの設定

当初はお一人様サーバーでもいいかな、と思ったのですが、割といいスペックのサーバーが安く契約できたので新規登録を開放することにしました。

新規登録の開放に当たり、どんなコンセプトのサーバーなのかを明確にした方が良いので、「いつでも好きな時に、好きなことを語れるオタク向けサーバー」ということにしました。

「いつでも好きな時に」はいつでも安定して稼働していること、「好きなことを語れる」は自分のSNSの使い方を振り返った時、自由に趣味や意見を投稿することが多かったためです。

増えるサーバー

さて、テーマも決まってしばらく運営していたのですが、ご存じの方もいらっしゃる通り、自分がホスティングサービスをしているものを除き、現在6サーバー運営しています。

一応、サーバーが増えたのも理由があって

  • Misskeyに出会った
  • LTLなしサーバーも建ててみたくなった
  • フォークも触ってみたくなった

などが挙げられます。
それぞれの特徴を書くと以下の通りです。

サービス 特徴
Otadon Otaku Social フラッグシップMastodonサーバー
壁丼 壁打ちなどをコンセプトにしたLTLなしMastodonサーバー
Maniakey Misskeyサーバー
Maniakey Homes LTLがなしHTL志向のMisskeyサーバー
CircleEvents 自身の活動などの宣伝向けMisskeyサーバー
FavCalc MisskeyフォークのCalckey(現FireFish)サーバー(2024/3で終了)

色々とサーバーはありつつ、基本的にコンセプトはどれも「いつでも好きな時に、好きなことを語れるオタク向けサーバー」としています。

が、意外とコンセプトを同じでありながらもユーザ層が違ったりと各サーバーの雰囲気は違ったりします。

よかったこと

ここからはサーバーを運営した感想なども書いていきたいと思います。

  1. 自分が運営しているサーバーでコミュニティができていくのは楽しい

実は1か月でユーザ数が100人を超え、更に3か月後には500人近くになるなど短期間がかなり多くの方に参加頂きました。

実はここまで来るとは最初は全然考えていなくて、1年で50人行けばいいかな~位の感覚でいました。

ですが、サーバーを建てたタイミングだったり、コンセプトに共感してくれる方が自分が考えていたよりも多くいらっしゃったことでコミュニティができあがっていく姿を見て自分も楽しんでいました。

人が増えるということは様々な使い方や価値観があるため、規約の制定など状況によって色々と考え直さないといけないところもありましたが、それらも含めてやってよかったなと考えています。

  1. 流入をうまくコントロールしたことは結果として正解かも?

2023年2月など多くの方に登録いただいている中、新規登録を一定のタイミングで閉じたのは個人的に正解だったと考えています。

サーバーリソース的にはかなり余裕があったのですが、1日に100人登録されたタイミングで一時的に受付を終了しました。
これはサーバーリソース、というより運営スタッフ側のリソースとLTLで楽しんでいる方への考慮からでした。

現在、Otaku Socialでは約1,500人の方に登録いただいていますが、それらを支えている運営スタッフは片手で数えることができる位です。

僕個人としては人が増えた方がもちろん賑やかになるのですが、その分お問い合わせやモデレーション対応などのコストが上がってしまうため流入量を制限しました。また、新規登録を完全に審査制にし登録の際に意気込みを書いてもらうといった、登録いただく方にはちょっと面倒なのですが、1ステップ増やすなどの対応を行っています。

結果としてはやっておいて良かったと思ってまして、LTLを楽しんでいていられる方からも「大きく雰囲気が変わることなくまったりしている」と好評だったり、自分のサーバーに対するモデレーションコストも増えることはなく、通常通りの運用ができました。

登録の際に意気込みを書いてもらう、ということについても登録のハードルがかなり上がってしまうのではないか、と考えていましたが、そんなことはなく新規登録リクエスト数は審査制導入前と大きく変わることはありませんでした。

むしろ、こんな意気込みを書いたんだ~みたいな投稿から、同じ趣味を持つ方を見つけるなど新たなつながり方がありました。

  1. サーバーならではの文化ができたこと

これはLTLだったり、運営者とユーザさんの距離が近いからこそのものだと考えていますが、ウォッチパーティだったりもりかぷなりすまし祭りなどができました。

ウォッチパーティではB級の世界を超えてZ級映画をみんなで観て、笑ったり何とも言えない時間を過ごしたりといったイベントを開催してくださったり、自分が誕生日の時に色々な人がなりすます「#もりかぷさんなりすまし祭り」などが開催されました。

こういったイベントはFediverseならではのものだと考えており、サーバー上のユーザ同士の距離が近いからこそ、色々な方が参加してくれるものだと思っています。(もちろん、これ以外にも理由があると思います。)

  1. サーバー関連スキルが身についたこと

VPSといった仮想サーバーなどを手配した場合、OSの設定だったりセキュリティだったりは全て自分の責任で面倒を見る必要があります。

これは全部自分でコントロールができる、ということになるのでメリットでもありデメリットでもありますが、確実に運用スキルは身についたと思います。(まだまだなところもありますが)

エラーになった時はどうすればいいのか、セキュリティを向上するにはどうすればいいのかなど、気になったところを片っ端から調べる癖がつくので問題解決能力などは確実に向上すると思いました。

逆に言うと色々と調べていかないといけないので、人によっては面倒かもしれません。

やらなくてもいいかなと思ったこと

続いて今までやったことで、なくても良いかなと思ったことの紹介です。

  1. 顧問弁護士との契約

基本的に法律相談など使いませんでした。(あったらあったで大変だけど)
一応開示請求など来た時に適切に対応できるように準備も含めて契約していたのですが、顧問弁護士ではなく費用が安い弁護士保険でも良いかな、というのが正直な感想です。

  1. 電気通信事業の届出

利益を目的とせず、寄付ベースであれば電気通信事業の届出は不要でした。
※総務省確認済み

寄付を受け付けるために一応届出などは出したのですが、寄付いただいた分を全額サーバー代に割り当てる(懐に一切入れない)などであれば電気通信事業の届出はしなくてもいいとのことでした。

逆に届出をすることによって何かあった時に総務省への報告が必須となるので手続き上面倒になることがあります。

おわりに

個人でサーバーを建てられるからこそかなり自由に運営ができるのがMastodon、Misskeyなどの良さだと思っています。(なので色々とサーバーを建てたりしました)

サーバーを建てること自体は非常に簡単で誰でもできますが、継続的に運営するのは意外と大変です。

実際に自分も色々と手探り状態なところもありましたが、他のサーバー管理者の方々やコミュニティ、ユーザさんに助けて頂いて今のコミュニティ、自分がいます。

大変な時もありましたが、確実にSNSを運営したことはとても良い経験になったと感じていますし、今後も多くの方が楽しんでいただけると努めてまいりたいと思います。

改めて、使って頂いているユーザの皆様、アドバイスなどを頂いたり繋がっていただけている他のサーバーの管理者の皆様、ご支援いただいている皆様など全ての方に感謝いたします。ありがとうございます。

雑な文章となってしまいましたが、今回は以上となります。

それではまた!メリークリスマス!よいお年を~あけおめ!